こんにちは、程々生活ことゆうめるんです。バイクが納車1年を迎えて点検の案内が来ました。LUUPを乗るのに時間が確保出来たので、体験してみました。LUUPにはキックボード版と電動アシスト自転車版の2種類があります。今回は何かと話題のキックボード版を体験しました。何故、“今は”誰も乗らなくていいのかをお話していきます。
LUUP(ループ)キックボード版
LUUPは、街じゅうのどこにいてもスマホ一つで好きな場所へ簡単に行くことができる、新しい移動の選択肢です。街には「ポート」という移動のハブがあり、いつでもポートからポートへ電動マイクロモビリティに乗って移動することができます。かつて鉄道の駅が街を発展させたように、LUUPのポートを街じゅうに設置することで人が集まる場所をつくり、街じゅうを駅前のように活性化していきます。そして、年齢に関係なく誰もが安全に、シェア型でサステナブルな移動ができる未来のインフラをつくることを目指しています。
引用元: LUUP HP
小学生の頃に乗ったキックボードを覚えてますでしょうか?それがもうちょっと大きくなって、電動の原動機を付けちゃいましたって乗り物です。2023年法改正ほやほやの特定小型原動機付自転車となります。次に特定小型原動機付自転車とはどんなものなのか説明します。
特定小型原動機付自転車とは
LUUPが代表例すぎますが、次の基準を全て満たすものを特定小型原動機付自転車といいます。総称をLUUP(ループ)という人も居そうですが。
- 車体の大きさは、長さ190センチメートル以下、幅60センチメートル以下であること
- 原動機として、定格出力が0.60キロワット以下の電動機を用いること
- 時速20キロメートルを超える速度を出すことができないこと
- 走行中に最高速度の設定を変更することができないこと
- オートマチック・トランスミッション(AT)機構がとられていること
- 最高速度表示灯が備えられていること
これらに加え、
- 道路運送車両法上の保安基準に適合していること
- 自動車損害賠償責任保険(共済)の契約をしていること
- 標識(ナンバープレート)を取り付けていること
分かりやすく解釈すると、「最高速度が20kmで、16歳以上が乗れる免許不要で原付の法律基準(一部例外)で走る乗り物だよ。ヘルメットは努力義務で付けてね。なくても罰金はないけど」といった具合でしょうか。今回はLUUPに焦点を合わせた記事ですので、話題の違法電動モペットや改造電動アシスト車の話は挙げません。後述した2つは原動機付自転車に分類される筈です。
2段階右折も必要ですし、第一車線(場所によっては路側帯通行可)を走ります。要するに違反せずに走るのが無茶苦茶難しい乗り物です。そして、本来は歩道は走る事も出来ませんし、道路走行時も横断歩道の歩行者を優先して走行せねばならない乗り物です。こんなん誰が乗るねん。とはならないのが今回紹介するLUUPの凄い所。”特例”特定小型原動機付自転車の要素も兼ね備えているのがミソなんです。
特例特定小型原動機付自転車とは
特定小型原動機付自転車のうち、次の基準を全て満たすものをいいます。
- 最高速度表示灯を点滅させること
- 時速6キロメートルを超える速度を出すことができないこと等
この条件をクリアすると、制限モードに切り替えて走行する際は特定の歩道を走る事が出来るようになるんです。”ココ”が一番の問題で2つのモードを兼ね備えているが故に起こる問題があります。それは後半のお話に纏めています。
ここでの問題点は後程解説します。
LUUP(ループ)キックボード版の解説
シェアサイクル版こと電動アシスト自転車は会員登録後すぐに使用が出来ますが、キックボード版は身分証明書で16歳以上の確認と、必ず簡単な交通ルールのテストを受けなければなりません。しかもこれが全問正解しなければならないという仕様です。実際に触って難しいと思った方、面倒くさいと思った方は乗らない方がいいと思います。社会の為にも。
ごく当たり前な交通ルールのテスト。ただ、違和感を感じる問題も。
身分証確認の写真撮影の後10問、問題が出てきます。車・バイクに乗っていればまず間違える事はないのですが、今回LUUPに採用されている特定小型原動機付自転車は自転車に区分されます。つまり、自転車を除くと記載の補助看板があれば逆走出来てしまう仕様なのです。あかんでしょ。原動機付付いてるのに良いの?と思うのは私だけでしょうか。電動アシスト自転車やロードバイクでも逆走したいとは思いません。車やバイクい乗り換えた際にやらかすに決まってますから・・・。私は逆走禁止の問題でしっかりと不合格貰ってしまいました。
ようやく乗り出せるキックボード版LUUP
これがお馴染みのLUUPのキックボード版です。案外サイズは大きいです。
外観は何も変哲の無いキックボード形状です。色合いはミント色のような緑と白のツートンカラーです。ちょっとエコな感じにも見える、賢そうなイメージのあるカラーリングです。乗り手は賢くないのに。
但し、実際に運転してみると乗り物としてかなり不安定な乗車姿勢で、乗り心地も悪い。タイヤが極小で公園遊びでしか使わない乗り物がそのまんま公道に出ているような感触でした。危なすぎる。
更に、乗ったモデルはタイヤがエアレスタイヤで乗り心地が極悪仕様でした。利益回収モデルでしょうか。申し訳程度のフロントサスペンションが付いていますが、ストローク量も少なく仕事しているようには感じません。膝を曲げて体軸とバイクの重心を捉えた方が乗り心地が良くなるというレベルです。
ブレーキレバーは自転車用を流用した機械式のワイヤーブレーキです。低コスト重視な部品選定ですね。電動アシスト自転車のブレーキレバーに近い質感です。レバー素材は金属製で耐久性重視でしょうか?後、引きがめっちゃ重いです。バンドブレーキでもローラーブレーキでもないような感触のブレーキでした。ハブ内臓かと思います。速度は20kmで下りでもエンジンブレーキの様な制御が入るので、制動力に対しては不満はなかったですね。
レバーを押し下げる形のスロットルレバーです。緻密なスロットル操作は出来ず、感覚的には弱と強のスロットル開度みたいな感じでした。というかそこまで気にするほど加速感もありません。発進時はスロットルレバーを押し下げても、自分の足で蹴りださないと電動の原動機は仕事をしてくれません。しかも、トラクションコントロールの制御が非常に雑でマンホールや凹凸が激しい道路で走行した際は加減速で滅茶苦茶ギクシャクします。滑りこそしないもののこの制御はすごく嫌いです。
スロットルレバー左の6km/hのボタンは歩道走行時に使う特例特定小型原動機付自転車にして走行する為のボタンです。今回は歩道を一度も走行する事はなかったので使用する事がありませんでした。
保安部品である、方向指示器のスイッチとホーンはコンパクトな形状でまとめられていました。ウィンカーはハンドルの両端のエンドキャップを兼ねている形状でした。ウィンカースイッチ真ん中の細長いボタンはダミーで、右左折後に押しても反応がありませんでした。方向転換したいスイッチを再度押すとウィンカーを消す事が出来ます。バイク乗りからすると戸惑います。原付スクーターでありがちなウィンカーの電子音が非常に恥ずかしい。他のLUUPユーザー絶対に使ってないだろ!!
ホーンは安全運転で走行しましたので、今回は無事使う事がありませんでした。他のLUUPユーザー絶対使う気ないだろ!!
テールライトと反射板及びナンバープレート。自賠責保険のシールもしっかりと貼られており、有効期限も”勿論”期限内です。人のバイクやレンタルする時は私は必ず確認します。事故の際に事故以上にいやな思いしたくないからです。おもちゃのキックボードですと足でタイヤを押さえ付けるブレーキが付いている事が多いですが、此方にはありません。ブレーキレバーを両手で操作します。
後は、スマホホルダーとメーターが中央ハンドル付近に取り付けられているというシンプルな仕様です。快適装備なんてものはありません、底辺な乗り物という感想でしかありません。
公共交通機関面倒なルートを想定したライドを体験
バスや電車あるから乗ればいいじゃん。というのが近距離型のシェアサービスのいつもの反論になると思うので今回は斜め移動が最短で、バスと電車では乗り換えが手間なルートを計画して走行してみました。そしてgoogleマップ等で試算した想定結果がこちら。
移動方法 | 想定時間 |
徒歩 | 約36分 |
自転車 | 約13分 免許なしでは最速 |
バス・電車 | 約30分 |
バイク・車 | 約11分 |
走行結果 LUUP(ループ)約21分 ※寄り道あり
結果は寄り道を含めても21分と徒歩の半分ちょっとの早さで到着しました。直線距離にすると約2.6kmの距離でしたが、大通りを避けたり少し寄り道をしても早い時間で到着する事が出来ました。その他の手段で移動してみた結果が以下に掲載します。
移動方法 | 移動時間 |
徒歩(直線距離2.6km) | 35分(検証結果) |
LUUP(ライド結果4.2km) | 21分(検証結果)免許なしでは最速 |
バイク・車(XSR125でLUUPと同じルート) | 15分(検証結果) |
自転車(直線距離2.6km) | 約17分(想定) |
バス・電車(乗り換え1回) | 約30分(想定) |
確かに歩くより早く、公共交通機関の乗り換えをせずともドア to ドアに近い方法で移動できる点では非常に便利と言えます。しかし、お金という部分に着目して、時間だけでなく経済性にも優れているのでしょうか?
小銭に甘いビジネスモデル
個人的に一番興味を示したのは料金体系。安く見えつつもしっかりとユーザーから搾り上げる料金設定となっています。これを私は小銭に甘い層にウケるビジネスと言ってます。略して銭甘ビジネス。チャージスポットというコンビニに設置されているモバイルバッテリーのレンタルサービスも同じ類です。
基本料金50円 + 1分15円(分未満は切り上げ) パッと見は安い
料金体系は非常にシンプルで安価に感じます。実際に使用した際のライド料金は22分使用して380円でした。(初回クーポンを使用して実際の支払額は0円)LUUP公式によると、ユーザー平均利用時間は一回のライドで約7分と1~2kmの移動に使用されている事が多いそうです。金額としては155円。確かに安く見えます。
しかしながら、通勤通学を想定した場合は途端に安く見えなくなります。
通勤・通学を想定すると超高額移動手段となる
多くの通勤・通学は週5日は行われるかと思います。そして必ず往復の必要があります。これを加味して平均利用時間約7分の往復利用で計算してみるとあっという間に高額な移動手段になってしましました。実際にこんな運用する人はいるのだろうか。大学生で5人に1人は乗ってるらしいです。ソースはPRタイムズの変なアンケート調査から。
使用日数 | 往復料金 |
1日 | 310円 |
5日 | 1,550円 |
10日(半月) | 3,100円 |
21日(1か月) | 6,510円 |
63日(3か月) | 19,530円 |
126日(半年) | 39,080円 |
245日(年間休日120日)1年 | 75,950円 |
735日(3年間) | 227,850円 |
980日(4年間) | 303,800円 |
個人的に3か月目と1年目での運用した際の金額で驚きます。クーポン等を活用する事でこれより安く運用できる可能性もありますが、それはあくまでも可能性の話です。
3か月目でホームセンターで新車のシティーサイクルが買えてしまうのです。自分で注油する前提でチェーンオイルを購入、LUUPの自賠責保険を想定して自転車保険のTS保険に加入してもさほど値段が変わりません。
1年も使用し続けると、有名なクロスバイクが買えてしまいました。ただし、流行る理由も理解は出来ますね。
流行る理由1:所有・維持・管理しなくていいのは確か楽である
自転車を購入する手間、賃貸なら駐車場代を払う手間、購入後も整備点検に出す手間、盗難や処分時の手間そういった面倒事は全てLUUPやシェアリングサービスは解放してくれる。
所有権ではなく利用権としてのサービスとしては乗り手側は非常に楽であるのは間違いないです。
流行る理由2:お金がない、しかし小銭は出せる若者。
源泉徴収される社会保険料は会社半分、個人半分。年金や所得税、住民税を差し引かれて更に使いもしないサブスクリプションサービスや携帯の分割決済等、そして家賃光熱費を引かれて若者に残るお金は雀の涙。
しかしながら、料金形態が非常に分かり易くまた高額でない所が使用するまでのハードルをグンと下げていると言えますね。数万円は出せないが、数百円数千円なら出せる。財布に優しいと勘違いするユーザーを虎視眈々と狙うLUUPやシェアリングサービスはユーザーにとってサービスが使い易い環境に整えられていると言えます。
流行る理由3:ミニマリスト思考(流行ってる?)
個人的には何も持たないのではなく、何も持てないの間違いじゃないのか???と言いたい所がありますが、SNSやYoutubeでもよく見かけるミニマリストという言葉が非常に影響を与えて居るのではないでしょうか。物を持ちすぎないというのが現代の生き方にシェアリングサービスのLUUPは現代にマッチしていると思います。
叩かれまくる諸悪の根源は”乗り手”
ここからようやく本題の”今は”乗らなくていい理由について解説が出来ます。長かった、お待たせしました!
未だかつてヘルメット着用しているユーザーはゼロ。
LUUPにはシェアサイクル版も含めてヘルメットは標準装備されていません。そらそう、紛失盗難の企業側のリスクがありすぎる。そして、それをわざわざ用意するのも面倒でやはりユーザーでヘルメットを被っている人を見た事がありません。でも、被らないと公道に出ているのだから万が一があると思います。被った方がいいと思います。今回私はフルフェイスヘルメットで運行しました。ちょっと恥ずかしい。
過去にロードバイクでキャットアイを踏んで前転をかまし、ヘルメットがカチ割れる写真が残っていましたので掲載します。
2段階右折も誰もしていない。左折に限っては信号無視多発
併せて、16歳以上免許不要がよくないと思います。そのせいか交通モラルが著しく低いユーザーがほとんどです。実際に右折の多いライドをコースに組み込んで走ってみると、2段階右折してる方が恥ずかしいと思える程でした。安っぽい電子音のウィンカーを点灯させながら、交差点に進入し直進前の交差点の隅で待機。そしてウィンカーを消す。そう、2段階右折は非常に面倒なのです。原付もあんまり見た事ないです。
仕事帰りにも近くにLUUPのスポットがあるのかよく見かけますが、左折は信号無視か一度歩道に入ってショートカットするユーザーばかりが目立ちます。体感9割を超えている気がする。
更には20km/hの通常モードのままで歩道爆走するユーザーが沢山いる事です。SNSや街中でも見た事あると思います。6km/hで走行する特例特定小型原動機付自転車へ変更する公式説明のモード切替が地味に煩雑で、主要ユーザーは知能の低い方ばかりで正しくこのモードを使っている人を見た事がありません。
イヤホン着用、外見から滲み出る頭の悪そうな乗り手
ここでは容姿批判をしているわけではありません。シンプルにヘルメットは被らないのにイヤホンやヘッドホンしてる人が多すぎますね。しかも今時はノイズキャンセリングまでついていて尚更たちが悪いと思います。誰も信号を守らないし、我が物顔で歩行者を蹴散らしていく姿は令和のマッドマックス怒りのデスロードの様です。
マッドマックス 怒りのデス・ロード<ブラック&クローム>付(字幕版)
正直者が馬鹿を見る典型例、もう乗りたくない。
こんな乗り手ばかりで真面目に運用した自分が馬鹿に見えてくるんです。挙句の果てには、車からは邪険に扱われ、歩行者からは数奇な目で見られる。
車体が細く、体を若干斜めにして乗車する為全体のシルエットは細長いのです。鬼のように幅寄せにあうLUUP。ただでさえ交通の流れに乗れず阻害する対象物だから法律を守って運転しているのに、ここまでされなければならないのかと唇を嚙み締めるような思いでした。もう乗りたくない。1回乗っただけでそんな感想になります。
交通違反の稼ぎ頭になって、浄化を進めてほしい。
LUUP創業者でも苦言を呈しているのだから、相当状況は深刻だと思います。サービス提供しているのだからもっと行動するべきだとも思います。
警察の天下り先と揶揄されていますが、だからこそ徹底的に悪質なユーザーを浄化するべく行動してほしいと強く願います。警察と連携してガンガン違反金を回収して、道路を色んな意味で綺麗にしていってほしい。そうなるとより走りやすくなると思います。天下りならではのコミュニケーションや連携の円滑さをここで活かしてほしいです。
古い街並みの温泉街や観光地との相性は良い
浄化されて、安心して使える環境になったら観光地や温泉地では非常に強い乗り物になると思ういます。渋滞が起きやすい狭い温泉街をわざわざ車で走る事はないと思うし、電動の乗り物自体は音は静かなので音響的な意味で観光地との相性がいいと思うのも事実です。正しく運用されるようになったらまた乗りたいとは思います。
免許&お金が無いなら自転車・公共交通機関、あるならバイク・車に乗ろう。
LUUPと体験したことで自動車・バイク免許の価値がぐっと高まったと感じました。免許を持っていても車・バイクで危険な運転する人はいますが、免許なしでは次元が違います。そう感じさせてくれるLUUPを今乗るのは非常に刺激的な体験と言えます。ここまでが本題でした。
体験してみたいなら初回30分以内無料クーポン【RF1YMQ6S】で
こんな記事を書いといてクーポンコード載せると利用停止させられるんじゃないのかとお思いでしょうが、安心して下さい。それも記事のネタになりますし、もう乗る事はないと思います。皆さんは初回の30分無料の体験だけでもう乗らないでおこうとなってほしいのです。そのための体験の準備を私からは提供させていただく、というところで本日のお話はおしまいです。
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